リビルトを御存知ですか?
つまり、古くなった住まいを甦らすことです。
新築のように再生することも、もちろん可能です。
しかし、さらに時代や機能性を考慮して、デザイン・間取りを見直し、必要な設備を追加すれば、もっと素敵な住まいへ生まれ変わります。それがリビルト。
それは、解体して建替えよりリーズナブル。
しかも、新築にはない趣がある住まいとなります。
例えば新築とは、
「新しく建設された住宅」かつ、
「まだ入居がない部屋」を指します。
つまり、誰かが一日でも入居すればもう中古物件といえます。
他方、築○○年、それが単純にコンディションの目安にはならないのは、お分かりと思います。
立地条件(気候、風土、地勢)や、元々の建築方法(工法、施工)によっても、状態は異なります。
そうした様々な要因を、まず正確に診断する事が全てのスタートです。
適切なリビルトは、住まいとしての性能をアップすると同時に、資産価値を高めます。
住まいはまず、そこに住む人を守る存在です。見栄えや便利設備も大切ですが、まずは基本性能です。「住居」として、性能は確認したいものです。簡単にポイントを述べますが、お住まいの手入れや、新築する時の参考にもなるでしょう。
住宅の土台となります。
本来は地盤の強さと、建物の重量を考慮して適切に施工してありますが、経年劣化や環境の変化などで想定外の痛みがないか、あるいは増築などで、重量が極端に変わっていないかチェックします。
また近年は、高気密住宅の台頭により、床下の湿度管理は特に重要です。
あるいは樹木やプランターなどで換気が不十分な場合もあり、エアフローを再検討して、腐食や不快害虫に備えます。
住宅の骨格部分です。
その多くは柱で構成されますが、壁そのものが柱として機能する工法もあります。また柱の種類(素材)もさまざまです。
この骨格は、家の強度、耐久性に大きく関わります。その工法によって、それぞれ明確な特徴があります。
したガって、リビルドの際には技術的な分析が特に重要です。ふだんは見えない場所が殆どですが、部材の劣化や破損などを調査して、必要な対策を行います。
特に、間取りを変更する際には注意が必要です。そもそも(建築工学的に)出来ない要望も少なくありません。
住宅として、風雨に備える部位です。
例えば「雨漏りがする」なんて…
住宅としてかなり失格ですが、過酷な自然環境を受ける場所ですから、部材などの劣化は見過ごせません。特に入念なチェックと対策が必要です。
また近年は想定外の台風や、大規模災害レベルの地震 など、住まいに求められる強度性能は高めに設定されることが多いようです。
屋根を視点にしてリビルドを考えることは、災害に強い家への近道かもしれません。
風雨をしのぎ、保温・防音を担います。
機能的には屋根と同等の部位です。
しかし立地条件によって、優先すべき機能は異なります。寒冷地、あるいは市街地などで付加すべき性能は変わります。
さらに外壁は、ビジュアル的に存在感を大きく左右します。部材の種類、色合いなどでイメージを一新することが可能です。
付帯設備、ドアや窓などを点検・整備すれば外見上は終了となります。
この躯体に問題が無ければ、リビルドは順調に進めるとが出来ます。
間取りをイメージして、暮らしの動線を検討してみて、具体的に設計を進めます。
リビルドの場合、現状を目で確認できますので、仕上がりのイメージが分かりやすいものです。新築の場合は、3DCGだったとしても、ミニチュアモデルを用意しても意外に分かりにくいものです。
手持ちの家具や、什器などの実寸さえ把握すれば、具体的にイメージが広がることでしょう。
これもリビルドのアドバンテージです。